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マタニティ歯科

2019年6月30日

これから生まれる命のために

妊娠中のお母さんのお口の中は、女性ホルモンや生活環境の変化により歯茎からの出血が現れる歯肉炎の増加や、つわりにより歯磨きが十分にできないことによる歯肉炎や虫歯の増加など、様々な変化が起こります。最近では、進行した歯周病が、早産や低体重出産のリスクを高めるという報告があります。
また、生まれたばかりの赤ちゃんのお口の中は無菌状態ですが、月日が経つにつれ、お口の中のむし歯菌は、お母さんから赤ちゃんへと感染します。そのため、妊娠中にお母さんのお口のなかをきれいにしておくことは、生まれてくる赤ちゃんにとってとても大切なことなのです。

マイナス0歳からのむし歯予防

生まれてくる赤ちゃんが、この先むし歯や歯周病にならずきれいなお口で過ごせるように、その第一歩として、お母さん自身のお口の中をきれいに保つお手伝いをしていきたいと考えています。
当院では、妊娠中のお母さんへ、体調が悪いとき歯磨きがつらいと感じる場合の歯磨きのタイミングや、清掃用具の選び方のアドバイスをしています。妊娠中の歯科治療、口腔衛生管理などについて、関心のある方はお気軽にスタッフにお問い合わせください。

妊娠中の治療についてTreatment
歯科用X線
妊婦さんであっても、症状によってはX線撮影をして確認する必要があります。
歯科用X線の放射線量は、パノラマ撮影で0.02~0.04mSv/1枚、デンタルフィルム撮影では0.01~0.02mSv/1枚で、医科での胸部X線撮影の0.055mSv/1枚と比べて微量であり、また、X線の照射方向は歯や顎の骨が主であり、子宮からは離れているためほとんど影響はないと言われています。
(c.f. 東京⇔ニューヨーク間/1往復 0.2mSv 一人当たりの自然放射線(年間)日本平均 1.5mSv ) さらに、妊婦さんのX線撮影をする際には必ず防護用エプロンを着用し、胸部~腹部にあたるX線から守ります。
歯科麻酔
歯科での局所麻酔は局所で分解され、使用量は1.0~1.8mlくらいでこの量の麻酔薬に含まれている血管収縮剤は微量であり、胎児に影響はないと言われています。
薬剤
妊娠期で最も薬剤の影響が大きいのは、妊娠4~7週末までの期間といわれています。
しかし、薬剤の投与については、治療上必ず必要である場合とし、妊婦さんへの投与や処方は慎重に行わせていただいています。